棚田ステーションが設立しました。クライアントの星さんの熱い思いに感銘を受けて、ワクワクしながら設計業務を担当させて頂きました。都市と里山のつながりが生まれるように。居心地が良く会話がはずむように。ここにくるとみんなが幸せになれるように。たくさんの思いを建築デザインで表現しました。これからはじまる松代棚田の明るい未来、棚田ステーションの発展をいつまでも応援し続けます。メインホールは田植えや稲刈りの時期に多くの人々が集まる場となります。田舎の農家さんの昼休みは「ゴロンッ」とヨコになってくつろぎます。フラットな床では境界がなく、お互いが遠慮して寝転がれなくなります。そのため人が寝転がるスケールで「小さな段差」を設計しました。「ここまでなら足を伸ばしても迷惑をかけないかな」と自然と相手に配慮が生まれる設計手法となっています。各所にテーブルを配置してグループワークをするのに適したスケール感であったり、プロジェクターを配置してプレゼンテーションをするのに適した空間構成になっています。様々な活動に使い勝手がよく合理的でありながら、畳と段差が「松代の棚田を連想させるデザイン」となっています。魂込めて設計した棚田ステーションが皆様より愛される建築になると幸いです。
用途 :農家の休憩場、コワーキングスペース
種別 :改修
所在地:新潟県十日町市松代
設計:大平政志建築設計事務所
施工:有限会社大平木工
撮影:大平政志